私はこれまいくつか派遣のお仕事経験があります。
3社ぐらいですが、1社を除き、超絶ヒマな職場でした。。
暇でお給料もらえていいね~なんて思われそうですが、
私にとって、暇は本当に本当につらかったです。
一口に暇といっても暇のレベルが違うんですが。
今日は、私が過去に経験した超絶ヒマ派遣について紹介したいと思います。
その①。
20代半ばで経験した外資系製薬メーカーで、職種は英文事務(なのに実際は英語をまったく使用しない、ただ外資ってだけ)、
まず引継ぎの時に前任者に、
「一日中、何もやることはないのが基本です。
本当につらい仕事です。」といわれました。
もちろん派遣元の営業さんにも何度も訴えたけど改善はされなかったそうです。
私は営業さんからそういうことはまったく聞いていませんでした。
定型業務がほんのわずかあり、前任者がつくった細かすぎるマニュアルを手渡されました。といってもマニュアルつくるほどの仕事量でもないし、簡単なことばかりでマニュアルなんて必要ないけど、やることがなさ過ぎて一年かけてこれを作ったというほど細かい渾身のマニュアルでした💦
「暇な時間をどう耐えるかが、この仕事の一番大変なところです。」
という言葉とともに退職していきました。
新卒で入った前職(派遣)が超多忙で、暇な仕事が未経験だった私は、
「暇なら自分で仕事を見つけよう」と意気込んでいました。
何とかできると思っていたんです。
あの時の私は若くて経験が足りなくて知らなかった。
暇がどれだけつらいかを、どれほど精神を蝕み自尊心がボロボロになるかを。
そして、そもそもの仕事が何もないならば、派遣の自分の力ではどうすることもできないことを。
フルタイム(7時間)のうち、労働時間は10分ぐらい。
毎日の仕事が10分で終わり。
自分宛てのメールも電話もこない、仕事が回ってこない、
色んな人に仕事がないか聞いて回ったり、いろんなファイルを見て自分にできそうなことはないか見たり、資料整理してみたり、データベースを新規で作ってみたり、
ありとあらゆることをしました。
でも前任者も同じく、暇な時間でファイリングも資料整理もやりまくっているので
そもそもあまりやることがない。
仕事も簡単ですぐに覚えて1週間でつらくなってきました。
本当に、6時間50分、一体どうすごそうか毎日悩みに悩んで苦しかったです。
ちなみに社員2名につき、アシスタントとして派遣社員が1名つくのですが、よく観察すると、派遣社員は私以外もみんな暇そうにしていることに気が付きました。
なんで仕事がないのに派遣をたくさん置いているのか不思議で仕方なかったのですが、
たぶん予算の関係ですね。
ちなみにアメリカ本社の企業でしたので、バブリーでしたね~
よく予算があまりそうだといって、部署で飲み会もやっていましたが、
結構な高級店で、しかも飲み会費用はすべて会社持ち。
お昼も叙々苑の焼肉弁当とか、普通にくばってるし、休憩スペースには食べ物飲み物がこれでもかってほど充実していました。
コーヒーもちゃんと自分で豆を選んで、マシンに入れると挽きたてが飲めました。
席でやることがなくてみんなぼーっとしていました。
結局この会社は1年やったのですが、1年出来たのは暇な派遣仲間がたくさんいたからですね。一人じゃなかった。
これがもし自分に以外はみんな忙しい、だったら無理でしたね。
あとは時給もよかったのと、人間関係がよかったので続けたんですがね。
ちなみに正社員でも暇人は結構いました。
6年目の部長秘書も、6年間ずっと超絶ヒマなんだよね~お金貯めたいからここにいる、と言っていて、私がいる間に退職して海外に留学しました。
仲良くなって、よく一緒にランチに行っていたけど、6年間ずっと暇だよ、大体上司である部長もいつも暇そうにしているよ、6年間で仕事を通して何も学んでいない、でもお給料は結構もらってる、と言っていました。
派遣でも時給1800円もらってましたから、ほんとバブリーな会社でした。
だから1年続いたんですが。
ここではみんなお金のために席にただ座っていましたね。
私は若かったし、仕事したくて会社に入ったのに仕事ができないことがつらくて徐々に廃人化していきました。
休日もやる気が出ない、月曜日から出社してまた席に座っているのかと思うと
遊ぶ気にもなれずため息ばかり。
でも生活のためにはやめられない。おりしもリーマンショックで求人は冷え込んでいたので、我慢我慢。
暇なら何してもOKという会社もあるそうですが、ここはそうではなかったので、
本当にパソコンの前でじっとしてるしかなくて。
派遣元(大手P社)にも何度も訴えたけど、まったく改善されず、1年耐えて契約満了で退社。
引継ぎもきましたから、私も前任者と同じように暇で大変つらいのでやめることを教え、さらに超絶細かく改良(改悪?)したマニュアルを渡して去りました。
後任者を気の毒に思ったものです。
彼女ももちろん現状はまったく営業さんから聞かされていませんでした。
派遣の営業さんにとっては、どんな仕事であれ、派遣社員がどんな思いを現場でしようが、別に次の人を送り込めばいいだけですからね。いくらでも代わりはいるし。
その後、さらにその後、2社の暇派遣を経験して、この年になって思います。
派遣はそんなもんなんだと。
私は正社員への転職活動がうまくいかず、とりあえず派遣で経験を積もう!と思ってしまったのが大きな間違いでした。
ここで妥協してしまったのがその後の派遣しかできない、いう道を決定してしまいました。気づかず落とし穴にはまっていたという感じ。
超絶ヒマ製薬会社を、辞めちゃいけない、耐えた先に何かあるのでは、現状を打破できるのでは、と若さなりの純粋さで1年耐えたけど、
今思うのは、あそこで妥協して我慢する必要はなかった、さっさと辞めて正社員をめざせばよかった、ということです。
辞めちゃいけない、という固定観念にとらわれすぎて、ただただ時間を無駄にしました。
暇って、想像以上に精神をやられます。
昔、正社員をリストラできないので、一日中仕事を与えず自主退職に追い込むってありましたよね。
仕事が何にもなくて、一日中席に座っていろと言うのは拷問に近いです。
自己否定が始まり、どんどん自尊感情がなくなる。
派遣元や派遣先は当然、そんなことどーだっていいですからね!自分の身は自分で守らなきゃいけなかったんですね。